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Ames試験 Q&A

Ames試験に関するQ&A- 5. ヒスチジンを含む化学物質でもAmes試験は可能ですか?
1. Ames試験とは何ですか? 6. 結果の判定はどのようにするのですか?
2. 変異原性とは何ですか? 7. Ames試験の結果から被験物質のヒトでの発癌性を予測できますか?
3. Ames試験はどのように実施されるのですか? 8. この試験での結果は種々の申請資料として用いることが出来ますか?
4. 代謝活性化とは何ですか? 9. 申請用の試験と5菌コースはどこが違うのですか?
1. Ames試験とは何ですか?
カリフォルニア大学B. N. Ames博士によって開発された、化学物質の変異原性を微生物のサルモネラ菌を使って調べるための簡単な試験です。 この試験では通常TA100株とTA98株の2菌株を用います。 TA100株はDNAの塩基置換型変異を、TA98株はDNAのフレームシフト変異をそれぞれ検出できるように工夫されています。 被験物質がそれらの突然変異を誘発するか否かについて、同時にしかも短期間で調べることが出来ます。

【参考】
陰性対照
陰性対照
陽性対照
陽性対照
DNAは、塩基、糖、リン酸という3つの物質からできていますがその中で塩基はA(アデニン)、G(グアニン)、C(シトシン)、T(チミン)という4種類の物質で構成されています。 A・G・C・Tの4つの塩基が長いDNA上に並んでいて、その並び方が遺伝情報を決定していますが変異原性物質などによりこれらの塩基(AGCT)の並び方が入れ代わったり(塩基置換)、ずれたり(フレームシフト)することがあります。
2. 変異原性とは何ですか?

化学物質の中には使用することにより、ヒトの細胞DNAと反応して突然変異を誘発するものが知られています。 突然変異がヒトの体細胞に誘発されると種々の組織における発癌の原因となり、また生殖細胞に誘発されると、その突然変異が子孫にまで伝達される可能性があります。 そのため使用する前にその化学物質が突然変異を誘発するかどうか調べておくことが必要となります。 化学物質の変異原性は微生物、昆虫、ヒトを含めた哺乳動物細胞および実験動物を用いて調べることが出来ます。 一般にヒトでの変異原性の予測においては、ヒトに近い生物種を用いた試験結果のほうが信頼性が高いと考えられています。

3. Ames試験はどのように実施されるのですか?

ご送付頂きました被験物質を水または有機溶媒で溶解または懸濁して5段階濃度の試験液を調製します。 それらに前もって培養しておいたTA100株あるいはTA98株の菌液と、直説法では緩衝液を加え約20分間反応させた後に寒天プレート上にまきます。 代謝活性化法では緩衝液のかわりにラットの肝臓の抽出物に補酵素をくわえたもの(S9混合液:S9mixと略記)を混ぜて37℃で約20分間反応させた後に寒天プレート上にまきます。 いずれの場合も37℃で48時間培養した後、発生した突然変異コロニー数をカウントします。

4. 代謝活性化とは何ですか?

化学物質によっては、生体内で種々の酵素によって代謝を受けて活性化された後、変異原性を示すものが多く知られています。Ames試験でもラットの肝臓の抽出物を加えて(ここには種々の代謝酵素が含まれています)、試験管内で代謝を行い代謝物の影響を考慮した試験を代謝活性化法(S9mix(+)と略記)と言います。 代謝活性化を行わない試験を直接法といい(-S9と略記)、通常はこれら2つの処理を同時に行い、これらの結果を総合して変異原性の有無についての判定を下します。

5. ヒスチジンを含む化学物質でもAmes試験は可能ですか?

Ames試験はヒスチジンを合成出来ないサルモネラ菌が被験物質の作用によりヒスチジンを合成出来るようになる復帰突然変異を指標とする試験です。 そのため、多量にヒスチジンを含む被験物質ではAmes試験の評価が出来ないことがあります。 このような場合にはDNA傷害を検出する『umu試験』の実施をおすすめします。

6. 結果の判定はどのようにするのですか?
被験物質を含む寒天プレートの突然変異コロニー数が陰性対照(溶媒液のみを含む)に比べて2倍以上に増加し、被験物質の濃度が高くなるとともに増加した場合に(用量依存性を示したという言い方をします)その被験物質は陽性であると判定されます。 Ames試験で陽性と判定された被験物質でも、すべてがヒトに対して有害であるとは直ちに結論出来ません。 ヒトへの健康影響についてより詳しい情報を得るためには、さらに高次な変異性試験等の実施をお勧めします。 それについてもお問い合わせください。
7. Ames試験の結果から被験物質のヒトでの発癌性を予測できますか?

Ames試験は感受性を高くしたサルモネラ菌を使って試験管内で試験をします。 すなわち非常に感度の高い試験であると考えられます。 ヒトでは様々な突然変異を防御する仕組みが発達しているので、ヒトでの発癌性については最終的にはヒトに近い種であるラットやマウスを用いた長期間の試験をした結果をもとに予測されます。 そのため、発癌性を示す物質の多くはDNAに突然変異を誘発しますが、Ames試験の結果を、そのままヒトでの発癌性予測に用いることは出来ないと考えられます。

8. この試験での結果は種々の申請資料として用いることが出来ますか?

医薬品の製造承認(薬事法)・化審法・安衛法などでもAmes試験が採用されていますが、この場合には、基本コースで用いられるTA100株とTA98株以外に通常はTA1535、TA1537及び大腸菌1株の合計5菌株を用いてGLP基準に従って実施しなければなりません。 GLP基準とは、独立した信頼性保証部門が試験全般に対してその信頼性を保証するシステムです。 このAmes試験は非GLP試験ですからその結果を申請用に用いることは出来ません。 この試験の結果は、被験物質の変異原性についてユーザーなどに提示するための最少情報であるとお考え下さい。 なお、種々の申請用試験の実施についてはお問い合わせください。

9. 申請用の試験と5菌コースはどこが違うのですか?

5菌コースで用いる菌株や試験方法は、薬事法・化審法・安衛法のガイドラインに準じたものです。 申請用の試験ではガイドラインでは必ず2回以上の試験を行って結果の再現性を得る必要があります。 しかし、5菌コースでは1回の試験で明らかな結果が得られた場合はそこで試験を終了し、2回以上の試験は実施しません。 但し結果が得られない場合は再試験を実施します。

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